「ののさん」ってどんなところ?
「家に帰りたくても帰れない」「今晩安心して眠る場所がない」
子どもたちに対して、衣食住を提供する施設です。
家庭内で適切な養育を受けることができなかったり、虐待を受け
たりして、逃げ出さざるを得なかった子どもたち。施設から自立を
めざすも失敗し、帰る所がない子どもたち。複雑な生育環境を経て
非行に陥り、少年院で教育を受けたあとも、仮退院後の行き場が見
つからない子どもたち。
彼ら、彼女らは深く傷つき、日々不安におびえながら、もが
き苦しんでいます。
こうした、緊急に援助が必要にもかかわらず、児童福祉施設・少
年司法制度などの隙間に落ち込んでしまう子どもたちを救うための
場所が「ののさん」です。
ののさんを利用する子どもたちは、しばらくの間羽を休め、次の
の生活場所を探し、自立に向けて力を蓄えます。
「ののさん」・名付けの由来
「ののさん」は京ことばで、太陽、月、神様、仏様など、信仰の
対象を表すことばです。神社やお寺が多い京都では、大人が神仏を
祈る場面が生活の中にあります。そして、子どもたちも大人をまね、
自然に「ののさんに、お祈りする」と、神仏に手を合わせることが
よくあります。
「ののさん」には、シェルターが、子どもたちを照らす太陽のよ
うな存在になるように、また、子どもたちがかけがえのない命や、
人生を大切にしてほしいという思いも込められています。
|